今月の歯科雑誌におもしろい記事がありました。
私が普段心がけていることと、同じことだったのでとても共感ができる内容でした。
虫歯をいきなり削らない
虫歯があるからといって、即削るのは間違いです。
その前にやることがあります。
診査診断と言って、
- 虫歯の程度
- 虫歯の活動性
- どのような方法で虫歯をとるのか
- どのような素材を使って虫歯を治すのか
これらのことをまず決めないといけません。
虫歯だからと言って、いきなり削って銀歯にしてしまうケースも多いようですが
現代の歯科治療ではNGです。
虫歯の深さはどの程度か?
虫歯を深さを測る時にはレントゲンを併用することが多いです。
見るだけの診察ではちょっと足りない。
最近ではマイクロという顕微鏡がありますので、以前よりは見ることによる診断の精度は上がりました。
でも、やはりレントゲンは必須ではないでしょうか?
虫歯の原因は治せるのか?
虫歯は削って詰めても治せません。原因であるプラークの除去が必須となります。
プラークは歯ブラシで除去できる汚れのこと。
つまり、虫歯になった場所を的確に歯ブラシで清掃できるかどうかが重要です。
私たちが虫歯をつめる理由はここにあります。
詰めることによって、歯ブラシで汚れをとりやすい環境を作っているわけです。
ですから、原因を治せないのに虫歯を詰めてもあまり意味はありません。
すぐ再発します。
どのような方法で虫歯をとり、どのような素材で治すのか?
虫歯は削り方ひとつでその後の処置が大きく変わります。
別の記事でも書きましたが、基本的に
出来るだけ小さく、ダメージのないように虫歯をとり、レジンを詰める。
これが大原則です。
私の医院では当然、銀歯がファーストチョイスになることはなく、
レジンというプラスチックのような樹脂を用いて治します。
もっとも歯のダメージが少ないからです。
ですので、どのような形で虫歯をとるのが最小限となるかをイメージしてから治療に臨む必要があります。
まとめ
歯を削るということはこのくらいきちんとした形で考えてから始める必要があります。
当院では、初回に削ることが少ないのですがこれが理由です。
初診でいらした患者さんにはいきなり削らず説明から入るようにしていますので、
「あれ?」
と思うこともあるかもしれません。
口頭でも説明しますが、この記事にかいてある理由でそうさせてもらっています。
何か虫歯でお困りのことがありましたら、お気軽に相談に来てもらえたらと思います。
三軒茶屋 東名デンタルクリニック
院長 東名 猛